ご挨拶
人力に頼る作業から機械化への道を歩み始めた戦後日本の農業。昭和30年代には、大手企業が農業機械メーカーとして次々と誕生し、日本の農業のあり方も機械の発達とともに様変わりしてまいりました。当社は、こうした大手メーカーとは一線を画す形で独自の発想をもち、開発、技術力を日々鍛え、現在に至っています。
これからの日本の農業は産品の自由化により大きな影響を受けることになりますが、それ以前に農業労働力、これからの担い手をどうするか等、憂慮すべき問題が数多くあります。こうしたなかで農業機械メーカーとして当社にしかできないことは何か。それはやはり商品も経営手法も、すべてを網羅してのオリジナル性重視であり、他所(よそ)とは違うということ。代表者としては強力なリーダーシップが要求されますが、それにもまして、当社の一人ひとりが創造性にあふれ、常に疑問を持ち、改善をしていくという姿勢。今、農業がどうなっているのか。今、農業に必要なものは何なのか。心をもって、それを見ること。想定すること。そして、求められるものをスピーディーに提供すること。これこそが農業機械の大手メーカーと共存し、さらには農業と共に存在することだと考えております。
“生きる”ための農業に生かされ、技術を構築する。そこに必要なのは、ユーザーのニーズを掴み、それを開発、生産へフィードバックさせる「営業」。ニーズをカタチに変える原動力としての「開発」。モノづくりにベストを追求する「生産」。我々はこれからも自社開発、自社生産、自社販売という地に足のついたポリシーで日本の農業、ひいては日本の生活をリードする企業として進んでまいります。今一つ農業機械開発のために培って来た、技術、ノウハウを活かした新しいビジネスの取り組みがあります。それは、緑化事業であり、シイタケの工場生産であり、トマトのハウス栽培であり、新しい事業の展開を今後も積極的に取り組んで参りたいと思っております。